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ヒデキングダム Blog
2017/04/24[Mon]
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2010/05/07[Fri]

ヒデキングダムは頂き物で更新する存在の危ういサイトです。

と、いうわけで以前騎士道ハニィにSSを下さったFさんから
またもやファネル教授のSSを頂いてしまったので公開許可を得たこともあって掲載させて頂きます。
何だか頂いたメールの中にはこういう頂き物更新がお好きという方もいらっしゃるみたいなので
ありがたい限りです。
そして二次創作して下さることがありがたすぎて涙が出ます。
今回は挿絵ならぬ挿絵漫画描かせて頂いたのでどうぞーっ!
Fさんありがとうございましたっ。

タイトルが頂いた時に「教授ー!後ろー!」でした(笑)

続きから読むことができます。
なんか完璧すぎてこれが続編でいいと思うんじゃってぐらいです。


「教授ー」

つんつん

「ファネル教授ー」

ふにふに

「あんまり根を詰めすぎるとまた目の下にクマができますよ?ドロシーちゃん」

つんつんふにふに

「ええい頬をつつくのをやめんか!ドロシーちゃんいうな!あと楽なのかもしれないが浮くな!」
「別にいいじゃないですか、応用するとけっこう便利なんですよ?」

レックスは悪びれた様子もなく人差し指をテーブルに向けた。
くいっと自分の方向に指を曲げると、中身の入ったままのティーカップがふわふわとレックスの元へと飛んでくる。
そのまま一口飲み、微妙な顔をするレックス。

「・・・ああもう、折角入れたのに冷めちゃってるじゃないですか」
「う・・・それはつい研究に没頭してしまってだな・・・」
「つい、で3時間も没頭しないでください」

レックスははぁ、と溜息をつくとカップを持ったままキッチンへと姿を消した。

「うー・・・」

一人残されたドロシーはとりあえず研究材料で散らかった机から離れ、拗ねたようにソファーへ座りなおす。
こういうやり取りは今回が初めてではない。
レックスが『人間の能力で出来る範囲』で研究を手伝うようになってからほぼ毎週である。
休憩を取るためにレックスがお茶を淹れてくれるのだが、キリの良いところまで、これが終わったら・・・と、気付いたら冷めてしまっているのだ。
レックスは今新しいお茶を淹れているのだろう。
これもいつもの事である。

「どうぞ」
「あ、ありがとう」

レックスの淹れるお茶は美味しい。
あまりに美味しいので最初はもしや魔術で・・・とも思ったのだが、こっそり見に行ったところ普通に淹れていた。
その時の事を思い出し、なんとなくレックスに聞いてみる。

「君は便利だからと魔術をよく使うが、お茶は普通に淹れるんだな」
「当り前でしょう、魔術でお茶とか何を非常識な想像してるんですか貴女は」
「なんせ存在自体が非常識だからな君は・・・」
「へぇ」

レックスがにっこりと笑顔を浮かべながら両手を伸ばす。
そして優しくドロシーの頬に触れ―――

「そんな事言うのはこの口ですか、ドロシーちゃん」

むにーっと両側に引っ張り始めるレックス。

「いひゃいいひゃい、ひゃめろー!(訳:痛い痛い、やめろー!)」
「何とおっしゃってるか分かりませんよドロシーちゃん」
「ひゃへひゃいひゃひぇっくふ!(訳:やめないかレックス!)」
「まだ足りない?もっとして欲しいんですかドロシーちゃん」
「ぷはっ、そんな事一言も言ってないっ!」

やっとのことでレックスからのほっぺむにむにの刑から逃れたドロシー。

「まったく、痕が残ったらどうしてくれるんだ」
「そうですねぇ、その時は責任でも取りましょうか」

楽しそうに言うレックスとは対照的に、ドロシーの動きがどことなくぎこちなくなる。
どうやら訳のわからないまま照れているようである。

jpg.jpg

「本当に貴女は面白い人ですねぇ」
「・・・それは何だ、私を馬鹿にしているのか」
「いいえ?お子様とは思ってますけど」
「レックス、そこに直れ」
「褒めてるのになぁ」
「お子様扱いのどこが褒め言葉だ!」
「純粋無垢ってことですよ」
「むぅ・・・」

ドロシーの反応を楽しんでいたレックスが急に真顔になる。

「子供のような純粋な心を持つ貴女だから・・・僕を見つける事が出来たのかもしれませんね」
「・・・?どういうことだ?」
「僕が魔術兵器だという事は前に話しましたよね」
「確かに聞いた。古代魔術師達の切り札的存在だという事も」
「そう、僕は切り札。かつて存在した魔術師達全員の力を合わせても、僕には及ばない。だから封印された」

レックスが一口お茶を飲む。
それを見てお茶の存在を再び忘れていたドロシーも一口、喉を潤した。
温かく、ほっとする味。

「正直な話、僕がその気になれば数日程度でこの国を地図上から消滅させられます」
「ぶっ!?」

思わずお茶を噴き出す。

「冗談でもなんでもなく、世界征服を可能にするくらいの力があります。万が一そんな物騒なモノを悪用されたら・・・と考えるのは当然ですね」
「だが、君はそんな事はしないだろう?」
「ええ、まぁ」
「じゃあ別に問題ないじゃないか」
「そこでそう考えられる辺りやっぱり教授は教授なんですねぇ・・・」
「何か言ったか?」
「いえ、僕は教授に見つけられて幸せだなぁと」
「何だかすごく誤魔化された気がするんだが」
「まぁまぁ、そんな事よりお茶、もう一杯いかがです?」
「いただこう」

 


後にレックスはファネル教授の助手として名を知られるようになる。
彼女の右腕、彼女だけの切り札として。

 

 

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